第12回 遊彩会展を開催します。 4月28日〜 於山梨県立美術館詳細はこちら

《 虹と亀裂 》 

作品名 虹と亀裂

《虹と亀裂》 F10  2008


 ここは笛吹川の上流、一の釜と呼ばれる滝である。一の釜という名称自体は、滝壺を意味すると思うのだが、知る限りでは、滝の名称として通用しているらしい。良い滝だ。第一、訪れる人が少ないのがまず、良い。アプローチがちょっと厳しいかな? それに、パーキングには3~4台しか止められない。谷底に降りるのにかなり細い山道をくねくねと ( 我々は画材を背負って下って行かねばならないのだ )。勿論、谷底に降りたら、トイレはあるはずもなく、殊に女性陣には辛い写生会だったろう。私が描き始めたこの場所は滝の飛沫がかなり吹いてきて、2時間ほど描いている間に、気がついたら、誰もいなくなっていた。

 休憩どきに、その下の小さな淵を見ると、18cm位の岩魚が1匹ゆっくりと上流に向かって泳いでいた。虹と亀裂の亀裂とは、両岸の岩の裂け目のことである、描いていて。右の裂け目が、どうしても、人の顔に見えてしまうので、できるだけ、その印象を避けようと争ってみたが、うまくいかなかった。その証拠に、この絵を見た人が、「この人が、どうやら、この絵を支配してますね」と言われてしまった。


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